2021年07月09日 12:27 #BPO
企業がBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)導入による成果を上げるため、また、導入する上での注意点がいくつかあります。ここではBPO活用時に気を付けたいポイントとして、以下の通りご紹介します。
すでにBPOを活用し運営されている企業様も、今からご検討される企業様もご参考いただければと思います。
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<目次>
⑴アウトソースする業務範囲を明文化し、発注者・事業者の役割分担を明確にする
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発注者はBPO事業者にアウトソースする業務範囲を明文化し、業務の切り分けを行うことが重要です。
業務範囲や役割を明確にすることで、
・「依頼したはずの業務が行われていない」といったトラブルを防止
・業務の遂行状況を客観的に評価する際の指標
になります。
「業務プロセスの一部をアウトソースする」というBPOの特性上、BPO事業者と発注者の間で業務の受け渡しが発生することも多々あります。お互いの役割や業務の流れを明確化し安定した業務運営ができるようにしましょう。
これまで社内で行われていた業務をアウトソースすることで、該当業務を行っていた社員の役割や組織に変更が生じる可能性もあります。また、これまで社内同士でやり取りしていた業務をBPO事業者が担う場合もあるため、社内の関連部署・また関係者に対してBPOの導入段階から、その目的や導入により起こる変化についての周知を行うようにしましょう。また、直接関わりのある社外の取引先企業などに対しても、必要に応じて周知が必要になります。
発注者は、「BPOの導入後もBPO事業者とのコミュニケーションを欠かさず、運営上の課題やKPI(評価指標)に対する進捗状況などの定期的な報告を受け運営状況を把握し続けること」が大切です。
業務運営をBPO事業者に任せきりにするのではなく、BPO導入時に実現した業務の高い透明性を維持し続けられるようBPO事業者との関係を構築することがBPO成功に向けたポイントのひとつです。
1か月に1回、BPO事業者・業務従事スタッフリーダー・企業様で定例でお打ち合わせするのが一般的となっています。
その中で、「現状把握」「問題点」「改善点」なとを話し合い、深いコミュニケーションをとることができます。
そもそも、法的に業務をアウトソースする上で気を付けないといけないポイントは、「偽装請負」です。
「雇用条件」や「安全衛生」、「労働環境」を適正に維持するために、指揮命令系統の徹底は必須です。
すでに業務のアウトソースをされている企業様は、直接、委託業務従事スタッフへ業務指示はされていませんか?
また、今ご検討されている企業様は、検討の中で、委託業務従事スタッフへ業務指示が必須なフローはないでしょうか?
そもそも、委託業務従事スタッフへ業務指示を直接しなければならないフローがある業務はBPOには不向きです。
現時点で、何かしらの業務をアウトソースされている企業様は、再度、事業者と整理すること、
また、ご検討中の企業様は、事前に、BPO事業者ときちんと整理し、
偽装請負にならないかリスクマネジメントするべきです。
適正な指揮命令系統の徹底を行うために、パソナグループでは3人区以上での業務運営を原則としています。
それ以下での人区での運営となると「偽装請負」とみられる可能が多いためです。
*人区:業務に必要な1日当たりの人数
理由としては、
1人区:そもそも偽装請負に当たる恐れが大いにある。
→派遣と指揮命令系統上の違いがわからない。
2人区:基本2人で業務に従事できればよいが、
一人がその業務場所を離れたり、お休みされたりすると1人区と同じ状態になってしまうリスクがある。
といったような点です。
3人区であれば、1人がその場所を離れたりお休みされた場合でも、偽装請負に当たるリスクは比較的回避されるようになります。
業務のアウトソースをご検討される際に、
・現状の業務は何人でやっているのか。
・切り出せる業務量は何人分くらいあるのか。
をご想定いただくと、よりスムーズにご検討いただけるかと思います。
BPO活用時には、リストマネジメントも想定して、運用することが必要です。
BPO活用時には、「業務の明文化」「社内外との綿密なコミュニケーション」が大切だとお伝えいたしました。
また、法的な注意点として、「偽装請負」という点にも触れました。
上記を参考に、
すでに業務をアウトソースされている企業様は、再度、整理いただき、
今からご検討の企業様は、注意いただきながら自社業務の整理、BPO事業者とのお打ち合わせを進めてはいかがでしょうか。
第三者的な業務整理が必要でしたらご相談くださいませ。
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