BPO活用の4つの目的

2021年07月02日 12:22 #BPO

近年、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を検討する企業が増加しています。矢野経済研究所の調査によると、2019年度時点で国内のBPOの売上高は4兆3,491億5,000万円に達しています。

働き方改革、DX、少子高齢化による労働力不足、コロナによるコストの見直し等により活用が広がっていると言われていますが、実際に企業がBPOを導入する際の目的はどのようなものがあるのでしょうか。

 

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<目次>

◆BPO活用の目的

⑴業務効率化

⑵業務品質の向上

⑶経営資源の有効活用

⑷コスト削減

◆まとめ

 

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◆BPO活用の理由

⑴業務効率化

BPO活用の要因としてまずあげられるのは、業務効率化です。企業が限られた経営資源を有効活用し業績を上げるためには、無駄を省き生産性を高めることが必要不可欠です。ここでは、BPOを導入することでどのような業務効率化が期待できるのかについて、ご紹介します。

 

①専門知識を有する事業者のノウハウ活用

BPOを導入することで、業務運営に長けた事業者のノウハウを活用できるというメリットがあります。一般的に導入時には、まずBPO事業者が現状の業務調査を行い、業務の分類・整理をしながらアウトソースする業務範囲を見極めていきます。業務の特性を客観的に評価し、そのプロセスを設計し直すには経験や知識が必要となるため、事業者のノウハウを役立てることができるでしょう。

②リードタイムの短縮

特定の業務を集約してアウトソースする場合、その仕事に特化した人材が集中して業務にあたるため、従来よりも業務の処理時間を短縮できる場合があります。また、一般的なBPOでは業務の「処理速度」や「ミスの少なさ」といった項目に対してKPI(評価指標)を設定し、KPI向上のための業務改善を常に行っていきます。そのため、結果的に自社で行うよりも処理が早く行われることになり、リードタイムを短縮する効果が期待できます。

 

③業務の自動化による業務効率化

近年、BPO事業者がRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)のような自動化のテクノロジーを活用することも増えています。RPAでは、反復的な業務を自動的に速く正確に行うため人が行うよりもコストを抑えながら、大幅な生産性向上を見込むこともできます。RPAの活用に適している業務がある場合は、そうしたテクノロジーの恩恵を享受することができるでしょう。

 

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⑵業務品質の向上

業務品質の向上のためにはいくつかの手段がありますが、その中でも業務の可視化や定量化、マニュアル化などはBPOの導入過程で必ずと言ってもいいほど行われることです。ここではBPO導入による業務品質向上の効果について詳しくご紹介します。

 

①業務の可視化による課題点の発見と改善

BPOの導入にあたっては、アウトソース可能な業務を切り出したりその費用対効果を検討したりするため、業務調査による業務の洗い出しや整理を行います。業務の可視化が行われることで、業務の重複や属人化といったこれまで明らかでなかった課題が発見されることもあります。

こうした課題に対しBPO事業者は、業務の「標準化」・「最適化」が行われるよう業務プロセスを再設計して、アウトソースへ向けた計画を策定します。こうした業務の可視化を行うことで、解決すべき課題が明らかとなり業務品質の向上に繋がるのです。

 

②業務品質の規定やマニュアルの運用・厳守

企業によっては、全ての業務にきちんとしたマニュアルが整備されているとは限りません。社内の暗黙の了解や個々人の裁量に基づいて行われる業務は属人化しやすく、それが業務効率化を妨げる要因のひとつになっていることもあります。BPOにおいては事業者があらかじめ業務の規定を定め、マニュアルを作成しそれに則った運用を行うため対応者に左右されない安定した業務運用や業務品質の向上が期待できます。

 

③ミス率低下への期待

BPOの運用にあたり、受託者はあらかじめ業務遂行にあたってのKPI(評価指標)を発注者と共に決めることが一般的です。例えば、「納品までの日数を○○日以内に行う」「作業のミス率を〇.〇%までに抑える」といった定量的な目標を定めます。そのKPI(評価指標)を達成するために、受託者には常に業務を遂行する人材の教育や業務改善を行っていくことが求められます。

自社内だけで業務を行うよりも厳しく目標の管理がなされることで、BPOでは達成率の高い業務運営が期待できると言えるでしょう。

 

⑶経営資源の有効活用

BPOの導入によって、業務が効率化され社員が本来注力すべき仕事に集中できるようになると、業務の運用体制が最適化されていきます。BPOを導入することで、限りある経営資源の有効活用がどのように進むかについてご紹介します。

 

・業務の担い手の最適化

経営資源を有効活用し、会社の生産性を高めるためには、社員が会社の売上げや利益を生み出すコア業務(直接業務)に専念することが重要になります。一方、社員がそうではないノンコア業務(間接業務:コア業務のサポートをする業務)に時間を割かれると、その分会社の生産性が低下することに繋がってしまいます。間接業務の中には定型化できる仕事も多く含まれているため、そうした仕事を可視化・集約化することで社員はより直接業務に専念することができるようになるでしょう。そして、定型業務を外部企業へアウトソースすることでさらなる生産性の向上が期待できます。

 

⑷コスト削減

企業規模の拡大に伴い必要な人材や設備にかかるコストがますます増えていく中、多くの企業にとってコスト削減は欠かことができない経営課題となっています。有限的な経営資源から最大限の効果を得るために、資源の最適な配分を見極め、コスト戦略を立案することが求められています。では、BPOの導入によってどのようなコスト削減が可能になるのでしょうか

 

①地方拠点の有効活用による人件費、インフラや設備代の抑制

BPOの対象業務は、内容によっては場所を問わずに行うことができる場合もあります。コスト効率を高めるために、こうした業務を賃金や土地単価が比較的に安価な地方都市で運用することで、都心部で業務を行うよりも人件費やインフラなどの設備代を抑制することができるでしょう。

 

②人材採用、教育・管理における費用の抑制

通常、業務量や業務範囲の増加に応じて自社で人材を採用するには、採用活動にかける時間や費用がかかります。また、採用後の教育や評価といった管理業務にも同じく相応の時間や労力を要します。BPOでは業務プロセス自体をアウトソースするため、その業務を担う人材の採用や教育、管理などを自社で行う必要がありません。繁閑に応じた人員数の調整も受託者に任せることができるためコスト削減に繋げることができます。

 

③「固定費の変動費化」による人件費の抑制

多くの事業には繁忙期や閑散期があります。しかし、繁忙期の業務量に合わせた人員を自社で雇用した場合、閑散期には一人あたりの業務量は減少するものの固定費は同じだけかかります。一方、BPOでは自社で人材を抱えることなく業務を外注するため、固定費(人件費)を抑え、変動費(外注費)で運用することができ繁閑の差に柔軟に対応できるようになります。

 

◆まとめ

ここまで「BPO導入の理由」について紹介しました。

ここでは業務効率化・業務品質の向上・経営資源の有効活用・コスト削減と4つの理由を紹介いたしましたが、

BPOの導入によって得られる効果は数多くあり、企業によっても導入の目的は様々です。

 

まずは現状の可視化から、何を目的としてBPOを導入するかが決まってくるかと思いますが、パソナグループでは現状の分析から導入まで、トータルでサポートが可能です。ぜひお気軽にご相談下さい。

 

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